3/4-5に主催事業「北武蔵縦走!チャレンジキャンプ」を開催しました。
総勢23名の小中学生の子ども達が集まりました。
今回のキャンプでは、1日目に電車と徒歩で寄居町にあるキャンプ場まで移動をし、そこでテント泊をします。
2日目は、寄居町にある標高330mの鐘撞堂山と美里町にある標高531mの陣見山を縦走しました。
1日目の歩く距離は9キロ、2日目の歩く距離は18キロ、合計27キロの道のりを歩きます。
体力も考える力も協力も必要。
とてもチャレンジしがいのあるキャンプです!
★1日目★
【仲良くなる遊び】
まずは、皆で体を動かして遊びました。
学年も学校もバラバラですが、みんなで遊ぶことによって仲も良くなり、緊張もほぐれます。
【神川げんきプラザからキャンプ場まで移動】
まずは、神川げんきプラザから最寄りの丹荘駅までの道のり4.4キロを歩きました。
その後、電車に乗って寄居駅に到着し、そこから1日目の目的地である「かわせみ河原キャンプ場」を目指します。
寄居駅からのキャンプ場までの距離はおよそ5キロあります。
地図とコンパスの使い方を学び、指定された場所を巡って、宿泊地となるキャンプ場へ向かいました。
【テント設営】
キャンプ場に到着した班からテント設営に取りかかりました。
参加者のほとんどは、テント泊経験がある子でした。
これまでの経験を活かし、設営方法を思い出しながら、みんなで協力してテントを立てていきました。
川沿いのキャンプ場で風が強く、地面も固いのでペグが刺さりにくいので工夫が必要です。
テントの入り口を風下にしたり、落ちていた大きな石を重しにしたりして、生活する場所を整えていきました。
【夕食作り】
≪夕食メニュー≫
鍋、ごはん、チョコフォンデュ
夜の気温は6℃。しかし風速は4m以上あったので、実際の体感温度は0℃に近かったでしょう。
そんな寒い中でキャンプ用の1ストーブでお湯を沸かすは大変なことです。
熱を逃がさないようにどうすればいいのか?
風防の位置はどこがいいか? 水の量、調理の行程、洗い物の仕方…etc。
寒さで手がかじかみ辛くてきつい状況。
どうやったら温かい食事にありつけるか、考えていく力が求められました。
【1日目のまとめ】
初めての道を地図読みして歩く。初めての場所でテントを立てる。寒い環境で夕食作りをする。
なかなか負荷のかかる内容でしたが、子ども達は前向きにその負荷を楽しんでいました。
★2日目★
【朝食作り】
朝の起床は5時。
まだ空が暗い時から、2日目の活動がスタートしました。
≪朝食メニュー≫
うどん、野菜ジュース、ヨーグルト
スタート時間に間に合うように、炊事もテキパキとやらなければなりません。
朝食を食べ、片付けをし、荷物を整え、縦走登山に向けて出発しました。
【縦走中の様子】
この日の歩く距離はおよそ18キロ、標高差はおよそ1,000m。
今回の縦走路は標高は低いもののアップダウンが激しい道のりです。
鐘撞堂山(標高330m)までの道は比較的優しく、子ども達は楽しそうに登っていました。
お昼ご飯は、虎ヶ丘城址(標高337m)で1バーナークッキングをしました。
トマトチキンリゾットを作って食べてリフレッシュ♪
縦走路の後半は、急坂がいくつもあるエリアがあります。陣見山(標高531m)に行く道中、急坂を見たある子は、
「えぇー!こんな急なところを登るの!?」ととても驚いていました。
中には、坂を登るのがきつくて、しくしくと泣きながら登っている子もいました。
そんな子に対し、班のみんなで「がんばれー!!」と励ましてあげたり、そばでそっと見守ってあげたり、
みんながみんなのことを思いやって縦走していました。
【ゴール】
全ての班がゴールにたどりつきました。
中には、道に迷って縦走路を踏破することができずに下山を余儀なくされた班もありました。
しかし、それも経験です。道に迷ったからこそ、得られたこともきっとあるでしょう。
下山後には、長瀞にあるそば処「楓庵」の手作りさつまいもプリンを食べました。
疲れた体に甘いプリンは、とても美味しかったです♪
ふりかえりでは、
「山登りは、足が痛くて苦しかったけど、辛いことも含めてとても楽しかった。」
「山を歩くのと平地を歩くのでは、ぜんぜん違った。」
「地図をもっとよく見て、周りの景色ともっと照らし合わせれば良かった」
といった声がありました。
今回の体験から、いろいろな気付きや学びがあったようです。
【2日目まとめ】
今回のキャンプでのお約束の1つに「自分のことは自分でやる。みんなのことはみんなでやる。」という約束があります。
自分のことを自分でやるということは、もちろん大切なことです。
今回のイベントでは、初めての地図読み、初めてのフィールド、低い気温など、とても高い負荷が子ども達にかかりました。
そのような高負荷な環境だと普段当たり前にできていたことができなくなったり、厳しい環境、活動内容で頑張りたくとも頑張れないこともあります。
そこで、「みんなのことはみんなでやる」ということが大切になっていきます。
自分さえできていれば、他の子ができていないのは関係ない。
そういうことではありません。
どうやったらみんなで、その課題を達成できるか。
困っている子、辛い思いをしている子に何ができるか。
今は自分が困っていなくても、後々自分が困難な状況に陥るかもしれません。その時、どうやって周りに助けを求めるか。
みんなのことを考えるということは、思いやりと優しさを持って他者のことを考えるということです。
そして、思いやりと優しい気持ちになるには、自分に余裕がないと難しいです。
辛く厳しい状況におかれながらも、少しでも自分に余裕があったのなら、困っている他者に優しさと思いやり与えることができます。
今回は、「辛く困難な状況をどうやってみんなで楽しく乗り越えるか」がカギでした。
参加してくれた子ども達には、これからも様々なことに挑戦して欲しいと願っています。
そして、この先の人生で困難な状況に陥った時、今回のイベントのことをちょっとでも思い出し、乗り越えるヒントにしてくれたら嬉しいです。
<小野寺(オノディ)>